〜足を組むことで起こる身体のゆがみと、やめるための習慣〜
気がつくと、足を組んで座っている。
どこでも、いつでも、無意識に足を組んでしまう。
そんな方、実はとても多いです。
「クセだから仕方ない」
「足を組んだほうが楽」
と思っている方もいるかもしれませんが、
実はその“ラクさ”が、身体のゆがみをつくっている原因かもしれません。
今回は、足を組むことで身体に起こる変化と、それをやめるためのシンプルなコツをご紹介します。
足を組むと、どうなる?
足を組むことで起こる影響は、実はかなり多岐にわたります。
1. 骨盤がゆがむ
足を組むと骨盤が左右どちらかにねじれたり、片側が持ち上がったりします。
それが習慣になると、骨盤の傾きが定着し、姿勢のクセになってしまいます。
2. 腰痛や股関節の不調の原因に
骨盤のゆがみは、腰や股関節に無理な負担をかけることになり、
慢性的な腰痛や違和感、股関節のつまり感などを引き起こすことも。
3. 肩こり・首こり・頭痛につながる
骨盤が傾くと、その上に乗っている背骨や肩の位置までズレます。
結果として、姿勢が崩れ、肩や首にかかる負担が増えることに。
スマホ首や猫背とも深く関係しています。
4. 下半身太り・O脚の原因に
片足重心のクセが固定されることで、筋肉の使い方に偏りが出てきます。
それによって、むくみやすくなったり、太もも外側が張ったり、脚のラインにも影響が出てきます。
足を組まないために、今日からできること
1. 座る時、骨盤を立てる
足を組みたくなる一番の理由は「骨盤が後ろに倒れている」から。
背もたれにダラッともたれて座ると、骨盤が寝て、重心が後ろにいくので足を組みたくなります。
まずは、坐骨(おしりの骨)でしっかり座る意識を持ちましょう。
骨盤が立つと、足を組まなくても安定して座れるようになります。
2. 椅子の座面を浅めに座る
深く腰かけすぎると、自然と骨盤が後ろに倒れてしまいます。
少し浅めに腰かけて、お腹に軽く力を入れて座るだけでも足を組む頻度が減ってきます。
3. 膝を閉じて座る(内転筋を使う)
前回のブログでも紹介したように、膝を閉じる習慣は足組み予防にも効果的です。
内もも(内転筋)を使うことで、自然と体幹が働き、バランスを保ちやすくなります。
4. スカートや着物を着る
服装の力もあなどれません。スカートや着物は膝を閉じて座る意識を高めてくれるので、
足を組みにくい環境を自然につくってくれます。
5. 足を床につける習慣を
足をブラブラさせていたり、片足だけ床についていると不安定になります。
両足の裏がしっかり床につくように座ること。
これだけでも、足を組みたい衝動はかなり減ります。
それでも組みたくなったら?
我慢ばかりでは逆効果です。
「組みたいな」と思ったときは、一度立ってみる、軽く骨盤を動かしてみる、深呼吸をする…など、
身体をリセットする行動に変換してあげると、無理なくやめやすくなります。
おわりに
足を組むことは、身体にとって「ラクそうに見えて、じつは負担のかかる姿勢」です。
でも、それをやめる方法はとってもシンプル。
少しずつ意識を変えるだけで、骨盤も姿勢も整っていきます。
「無意識に組んでしまう」から、「意識して組まない」へ。
今日から、まずは**“坐骨で座る”ことと“膝を揃える”こと**を意識してみてくださいね。