肩が上がらない原因は「奥歯」にある
肩が上がらない。
腕を挙げようとすると引っかかる。
そのような悩みを抱える人は少なくない。
一般的には、肩関節や周囲の筋肉の問題と捉えられることが多い。
しかし、見落とされがちな原因がある。
それが、「奥歯の噛み締め」である。
噛み締めによって口周りの咬筋が緊張すると、その影響は首、肩、背中にまで波及する。
とくに肩甲骨周りの筋肉(僧帽筋、肩甲挙筋)は、咬筋の緊張に敏感に反応し、動きが制限されやすい。
さらに、噛み締めが強いと首がすくみ、本来滑らかに動くべき肩甲骨のリズムが乱れる。
結果として、肩関節の可動域も狭まり、自由な動きを妨げることになる。
この現象は、単なる理論ではない。
実際に、
- 奥歯を1mmだけ浮かせる
- 舌を上あごにふわりと乗せる
- その状態で肩を挙げる
これを行うだけで、肩の動きが明らかに軽くなるケースが多い。
肩こりや可動域制限に悩むなら、筋肉や関節だけに注目するのではなく、まず「噛み締め」をリセットすること。
そこに根本改善への第一歩がある。
次回は、「手先・集中力と噛み締め」の深い関係について掘り下げる。