- 美しく立つことが、すべてを整える第一歩である
正しい立ち方は、単なる姿勢矯正ではない。
身体の芯を通し、心を開き、意識を澄ませる。
それが「エレガント立ち」である。
立ち姿にはその人の美意識の行き先なのた。
単に「背筋を伸ばす」だけでは、本当の意味で整った姿勢とは言えない。
自然で無理のない、美しく立ち上がるためには、身体と意識の両方を整える必要がある。
それを可能にするのが、
「エレガント立ちメソッド」である。
まずは、足元。
足幅は骨盤幅に揃え、
足裏の三点(かかと・親指の付け根・小指の付け根)
で均等に体重を支える。
この安定した土台の上に、全身を乗せる感覚を持つことが重要である。
次に、舌を上あごにふわりと乗せる。
舌を正しく配置することで、首から頭部が自然に引き上がり、過度な力みのない頭部の安定が得られる。
肩一旦引き上げて軽くストンと落とす。
胸は無理に張らず、自然な呼吸に伴ってふわりと膨らむように意識する。
骨盤は前傾も後傾もせず、わずかに立てる。
ここで必要なのは多裂筋
この骨盤のニュートラルな支えが、背骨の自然な湾曲を導く。
そして最も重要なのは、意識の向け方である。
自らの内側にこもるのではなく、空間へと意識を開く。
遠くを見るのではなく、遠く「を感じる」のである。
このとき、身体は芯が通り、意識は広がり、自然で品格のある立ち姿が生まれる。
エレガントに立つことは、単なる身体操作ではない。
それは、自分自身を芯から整え、外界と自然につながる行為である。
次回は、噛み締めが引き起こす「隠れ脳疲労」と、そのリセット方法について詳述する。
