噛み締めをゆるめて脳をリセットする技術
頭が重い、集中できない、イライラする。
それは単なる疲れではないかもしれない。
実は「噛み締め」が、脳を静かに疲弊させているのである。
現代人の多くが抱える「頭の重さ」や「集中力の低下」。
これらの症状の背後には、知られざる原因が潜んでいる。
それが「噛み締め」である。
噛み締めが続くと、咬筋が常に緊張し、その影響は首、肩、そして頭蓋骨にまで波及する。
首肩の過緊張によって血流と脳脊髄液の循環が悪化し、結果として脳への酸素供給と老廃物排出が滞る。
この状態が続くと、脳は静かにオーバーヒートし、いわゆる「隠れ脳疲労」と呼ばれる状態に陥るのである。
隠れ脳疲労の主な症状は以下の通りである。
集中力が続かない
思考が鈍る
イライラしやすい
睡眠の質が低下する
常に身体が重だるい
このような状態に陥ったとき、ただ休むだけでは根本解決にはならない。
必要なのは、まず「噛み締め」をリセットすることである。
具体的な方法は非常にシンプルである。
奥歯を1mmだけ浮かせる
舌を上あごにふわりと乗せる
7秒以上かけて細く長く息を吐く(吸うときは自然に)
首を軽く回し、肩をストンと落とす
この一連の流れを1分もかけずに行うだけで、脳への負荷は劇的に軽減される。
短時間で脳をリセットし、再びクリアな集中力を取り戻すことができるのである。
次回は、さらに踏み込んで、「噛み締めを根本から減らすための生活習慣」について紹介する。