ガンダムジークアクスとゲーム理論
― 世界線は選べるゲームだとしたら ―
『ガンダムジークアクス』という物語がある。
そこでは、ララァが絶望から何度も世界線を作り変え、
シャアがアムロに殺されない未来を模索していく。
けれど、どれだけやり直しても結果は変わらない。
まるでバッドエンドしかない分岐のゲームを何度も繰り返すように。
でも、最終的にたどりついた“ジークアクス”という世界は、
シャアがガンダムに乗り、ジオンが勝利する、全く新しい世界線だった。
これが「選びなおしたルート」のひとつだと考えると、
とても興味深い。
ここでふと思う。
もしこの物語をゲーム理論で考えてみたら?
人間の選択肢は無数にある。
枝分かれした未来の中から、私たちはいま「ここ」という世界線に立っている。
だとしたら――
「私たちはいま、自分でこの世界線を選んで“プレイしている”」
そう考えると、
この日常がなんだか面白くなる。
うまくいかない日も、選び直せば別のエンディングが待っているかもしれない。
ララァのように、何度でもやりなおせる。
シャアのように、自分の生き方を変えることもできる。
アムロのように、戦わずに生きる道だって選べる。
世界はゲームだ。
この人生というプレイの中で、私はどんなルートを選ぶのか。
そう思って過ごしてみると、ちょっと楽しい。
ジークアクスは、きっと誰の中にもある。
そんな気がしてくる。