私は死生観を揺さぶられるのがとても好きです。そんな私が好きな本に「人間臨終図鑑」というものがあります。時代、年代、国籍を問わず、あらゆる著名人の死に様を丁寧にまとめ、また亡くなった年齢順にまとめた本です。
事故で亡くなった人、貧のどん底で亡くなった人、自殺した人など、成功の裏で知られざる終末期があったんだということを教えてくれます。
人は必ず死にます。それはどんなに偉大な人でも、私でもあなたでも同じことです。
生を思うことは死を思うこと、死を思うことは生を思うことです。
詩人、劇作家であるオスカーワイルドは「生きるということは、この世でもっとも稀なことだ。ほとんどの人は、ただ存在しているにすぎない」という言葉を残しています。
楽器を持てばミュージシャンか、資格を持てば医療従事者か。
ワイルドの言葉を借りるなら、存在しているだけでは生きているとは言えません。
「人間臨終図鑑」もまた、そんな我々に生きる事とは何なのかを問うて来る名著です。
初めから読むもよし、好きな著名人から読むもよし、自分と同じ歳で亡くなった人から読むもよし。
是非、お手に取ってみてください。
