なんとなくKindleのライブラリを見ていたら「最後まで読み通せるアドリブ理論の本」という本があった。もはやいつ買ったのか記憶もないが、開いてみると読了率は38%。最後まで読めてないじゃん!と、思わず本と過去の自分に向けてツッコミを入れる。次は「猿でも分かる」みたいなシリーズの本買って、猿以下にもなってみたい。
私は形から入るタイプで、特に本を買うというハードルは何よりも低い。学びたい事があるとまず本を買い、最後まで読み切れたり読みきれなかったりしながら積まれて行く。鍼灸に於いても同様で、気になったものを買い、やはり読めたり読めなかったりしながら積まれて行く。
私が好きな匿名ラジオというコンテンツで「本に賞味期限みたいなものが出来たら面白いよね」という話があった。
確かにそうだ。本というのは読むのに時間がかかる。期限が決められることで必然的に読まざるを得なくなる。
ラジオの方では期限から、旬の本があるといいよね〜などのように話が展開して行くのだがここは割愛。
本の賞味期限という発想はとてもユニークだが、だがしかし、本というのはいつでも読めるというのが一つの魅力だと、私は思う。
ふとした瞬間、手に取りたくなった物語。本棚を見渡し、さっとその本を取り上げて読んだ時の快は他に変えようがない。
技術書にしてもそうだ。今読んでもちんぷんかんぷんで目が滑って読めない本でも、数ヶ月後、数年後のふとした瞬間、思い出して読んでみると、欲しかった答えがそこに見つかる事がある。そうして読んだ一冊一冊がこれからの自分を形作っていく。やはり「本は待ってくれる」というのは魅力の一つだ。

安井
