【自戒を込めて】階段で後頭部を打ち、そのまま午前中の施術をして、病院へ行くまで。

今日、専門家としてあるまじき判断をしてしまいました。
結論から申し上げますと、昨日脳神経外科でCT検査を受け、現時点では「異常なし」という診断をいただいています。
ただ、自身の強い戒めとして、そして「自分は大丈夫」と思い込みがちな誰かのために、今日起きたことをそのまま記録しておきます。
事の発端は今朝、左のワイヤレスイヤホンが見当たらないことに気づいたことでした。
探しに行こうと階段を降りた際、床で足を滑らせ、そのまま後頭部を思い切り強打しました。
打った瞬間、おそらく一時的な脳震盪を起こしていたのだと思います。 目の前の視界がブレて、左腕にスーッと痺れが走り、まったく立ち上がれなくなりました。床に倒れたまま、「あ、これちょっとまずいかもしれない」と頭の中が冷えていく感覚がありました。
数分経って、少しずつ体が動くようになり、なんとか立ち上がることができました。
人間の心理というのは恐ろしいもので、立ち上がれた途端、脳が無理やりにでも「日常」を続行しようとするんです。
私はそのまま、当初の目的だったイヤホンを探しに車へ向かい、左側を見つけました。 ほっとして歩いて戻る途中、今度は「あれ、右のイヤホンがない」と気づき、もう一度来た道を引き返して、路上で右側を発見する。
今思えば、頭を強く打ったショックと混乱で、行動が完全にちぐはぐになっていました。
イヤホンが両方揃った頃には、左腕の痺れは消えていました。 強い頭痛もない。吐き気もない。ただ、打った箇所がじわじわと熱を持っているだけ。
ここで、私の「整体師としての思考」と「現場の責任感」が、あるひとつの結論を出します。
『初期症状が出ていないから、たぶん大丈夫だ』 『とりあえず“お昼まで”と区切りを決めて、午前中だけ仕事をしてみよう』
そう決めて職場へ向かい、施術に入りました。
いざ仕事が始まって目の前のクライアントに集中すると、人間の脳というのは本当に不思議なもので、あれだけあった自身の体の不安なんか、完全に忘れていくんです。
できるだけ頭部を振らないように慎重に体を扱いながら、なんとか午前中の仕事をクリア。感覚としては「あ、これならいけるな」という状態でした。
お昼を迎え、あらかじめ決めていた通りに午後のご予約の調整を済ませてから、確認のための検査を受けるべく、脳神経外科へと向かいました。
すぐさまCTスキャン。 結果は、「現時点では出血なし。硬膜外血腫も、くも膜下出血の所見もみられません」とのこと。
念のため先生からは「24時間経つまでは完全に安心はできないからね」と釘を刺されましたが、
――それから時間が流れ、受傷から約20時間が経過した「いま」です。
頭部打撲による脳への異常や症状は、まったく出ていません。 当初抱いていた強烈な不安も、完全に杞憂に終わりました。
転んだ直後に仕事をするという私の行動は、安全管理の観点から見れば、決して「正しい判断」ではありませんでした。
ただ、結果として何の問題もなく終わり、仕事もこなせたわけですから、「現象としては正解だった」ということになります。
結果オーライ。 けれど、そこに『一歩間違えれば』という危険が確実に存在していたことは事実です。
他人の体をケアする専門家でありながら、知識があるがゆえに自分の体を過信してギャンブルをしてしまう危うさを、今回の出来事でこれでもかと思い知りました。
この体験を、ただの「運が良かった話」で終わらせず、しっかりと今後の施術家人生の糧にしていきたいと思います。
