【第7回】
- もう無意識に噛み締めない。体質改善のための5つの習慣
本当に必要なのは、「噛み締めない身体」と「噛み締めない心」を育てることである。
噛み締めによる脳疲労や身体のこわばりを、その都度リセットすることは重要である。
しかし、より本質的な解決を目指すなら、噛み締め自体が起こらない体質を作る必要がある。
噛み締めを生み出す主な原因は三つである。
- 肉体的ストレス(悪い姿勢、筋肉の緊張)
- 精神的ストレス(不安、焦り、怒り)
- 呼吸の浅さ(交感神経優位状態)
したがって、これら三方向からアプローチする生活習慣改革が求められる。
噛み締めを減らすための具体的な習慣
1. 舌を正しい位置に保つ
舌先を上あごの前歯裏にふわりと置き、奥歯を1mm浮かせる。
これを常に意識することで、無意識の噛み締めは劇的に減少する。
2. 「吐く」呼吸を意識する
息を長く細く吐くことを日常に取り入れる。
緊張や焦りを感じたときこそ、「吐く」呼吸で自律神経のバランスを整える。
3. 肩と首の脱力を習慣化する
作業中や移動中にふと立ち止まり、自分の肩と首に無駄な力が入っていないか確認する。
気づいた瞬間に肩をストンと落とすだけでも、噛み締めの予防になる。
4. 寝る前に噛み締めオフの儀式を行う
深い吐く呼吸、奥歯を浮かせる、舌を上あごに置く、首を軽く回す。
これを習慣化することで、睡眠中の噛み締め(ナイトブラキシズム)も大幅に改善する。
5. 情報インプットの質を見直す
過剰な情報、特にネガティブなニュースやSNSを夜に見ない。
精神的ストレスを軽減することが、無意識の噛み締めを減らす大きな支えとなる。
噛み締めが減ると、身体と心に起こる変化
- 朝起きたときのスッキリ感が増す
- 肩こり・首こりが軽減する
- 頭の中が静かになり、集中力が上がる
- 顔のたるみやエラ張りが予防され、表情が柔らかくなる
- イライラや焦りが減り、穏やかな心が育つ
噛み締めを減らすことは、単なるリラクゼーションではない。
それは、自分の生き方そのものを、より自然でしなやかなものへと変えていく静かな革命である。