よく「脱力が一番大事」って言われませんか?あらゆるスポーツ、武道、楽器の演奏に至るまで、何かしらの技術習得の時に「ここに力が入ってるからもっと脱力して」とはよく聞くワードです。
もちろん脱力することは大切です。しかし”脱力しよう”と意識すると、むしろ無意識的に力が入ってしまう、という事が往々にして起きます。
「失敗しないように」と注意されて、かえって失敗してしまった、ような経験はありませんか?
特に苦手意識を感じている箇所などでそのような事があると、そこが近づいてくると「ああ、もう少しであの部分だ」と、ビクビクして、結果上手くいかなかったと言う事は多いように思います。
それと同じことが「もっと力抜いて」という言葉にも起こります。
”力が入っている”と言う”気づき”は大事です。しかし、”力を抜かなければならない”と言う意識は、結果うまく脱力できなかった時に、自己のコントロール不良に対する苛立ちに変換されてしまいます。
〜しなければならないという意識は交感神経を亢進させ、呼吸が浅くなり、体を固めてしまいます。それは脱力というものとは反するものです。
同じような話でこれは心理学者のウェグナーが提唱した「皮肉過程理論」や「白クマ効果」と言われるものがあります。これは「白クマのことを考えないでください」と言われると、どうしても白クマのことを考えてしまうという研究です。つまり意識的にも無意識的にも、ある事象を抑えようとする行為自体が抑えたい思考を強化してしまうという事なのです。
例として「早く寝ないといけないのに寝よう寝ようとするほど眠れない」ことや「緊張しちゃだめだと思っても緊張が取れない」というような経験はあると思います。
これが「力を抜かなければならない」という場面でも起きてくるのです。
ではどうすればいいのか。というのは文字数の関係で次回に回そうと思います。お楽しみに。
安井
